糖尿病を治療する目的は血糖値を下げることではない?
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朝日新聞 2016.07.11 UPDATE
今回は、糖尿病の話です。前回を読んでくださった読者のみなさんは、結論がおわかりでしょう。 そう、糖尿病を治療する目的は、糖尿病に伴うさまざまなリスクを下げることであって、血糖値を下げることは手段に過ぎません。むしろ、血糖値を下げ過ぎるとかえってリスクが増える場合もあります。
”そう、糖尿病を治療する目的は、糖尿病に伴うさまざまなリスクを下げることであって、血糖値を下げることは手段に過ぎません。むしろ、血糖値を下げ過ぎるとかえってリスクが増える場合もあります。”
これ、私も外来で患者さんに必ず説明します。
しかし、ほとんどがご存じない印象です。
たとえば、私は
「血糖値が高いことは、痛くもかゆくもなんともありません(すごく高いと口が渇いたりしますが)が、何でわざわざ痛い想いしたりお金払ったり医者に通ってまで、なんで治療するんですかね?」
と問いかけます。
すると多くの場合、
「え?あーそういわれてみれば・・・・でも高いとだめなんでしょ?」
という禅問答のような状態に陥ります。
これは血圧やコレステロールも同じです。
正直、これを専門に説明する医療職(ナースや栄養士か?)を内科外来に複数置いてもいいと思います。
それにより、患者さんの病気に対する理解も増えるだろうし、治療のモチベーションにもつながるでしょう。
医者がもっと医者の仕事に集中できると思います。
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