鉄道自殺防ぐ「ホームドア設置」は効果絶大だ
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東洋経済オンライン 2016.07.28 UPDATE
鉄道人身事故のおよそ半数は自殺だ。首都圏に限ると自殺の割合は約6割に高まり、安定輸送に大きな影響が出ていることは、鉄道ユーザーが経験している通りだ。全国では最近10年間(2005年度〜14年度)で少なくとも約6000件の鉄道自殺が発生したことが、国土交通省の「運転事故等整理表」の集計から明らかになっている。この詳報については過去3回(6月1日、13日、22日)の鉄道自殺記事を参照してほしい。
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Yoshihide Sorimachi
オーストリアのウィーンでは、鉄道自殺対策をとることで、鉄道自殺だけでなく、総自殺数を減らしました。中国、台湾、韓国では農薬の入手や管理の厳格化により、農村地帯の高齢者の自殺数を減らしました。香港と台湾で実施された練炭の入手制限(対面販売の導入)に関するコミュニティトライアルは、介入地域について練炭自殺だけでなく、総自殺率を下がることを示しました。一般の方は、一つの自殺手段を制限しても、別の手段で自殺するから、意味はないと思いがちですが、研究結果は、そうなっていません。このメカニズムは、それぞれの自殺手段には親和性がある人がいて、その手段を制限されると、それほど容易には他の手段には移行しないと考えられています。WHOは、自殺予防対策として、自殺手段の制限を重視しています。最近、Lancet Psychiatryに掲載された自殺予防のレヴューでも、エビデンスあり、と評価されています。自殺総合対策推進センター 反町吉秀 出先でのコメントのため、根拠論文を具体化に示すことが出来ず、すみません。
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坪谷透
東北大学大学院歯学研究科 助教、博士(医学)、医師
ホームドアで、鉄道会社が関係する自殺が減っていることは素晴らしいと感じます。
個人的に気になったことは、ホームドアで、地域全体の自殺も同じように減っているのでしょうか。
つまり、いままで鉄道で自殺していた人が、例えば道路でトラックに飛び込んだり、ほかの手法で自殺していれば、社会としては、うーん・・・という感じがします。
鉄道会社は鉄道会社としてできる対策をしてくれているという意味では素晴らしいとは思いますが、誰かがよりマクロなレベルでの評価もしてほしいなぁと思いました。
もしこれについてご存じであれば教えてください。
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