「男」と「女」の健康格差-保健医療システムのパラダイムシフト
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THE HUFFINGTON POST 2015.07.20 UPDATE
(2015年07月16日 THE HUFFINGTON POSTより) 「健康日本21(第2次)」には、国民の健康増進の総合的な推進を図るための基本方針の一つとして『健康寿命の延伸と健康格差の縮小』が掲げられている。 そこで示されている都道府県間の健康格差の状況をみると、平成22年の健康寿命は、男性では最長の愛知県と最短の青森県で2.79年、女性では静岡県と滋賀県で2.95年の差がある。 健康格差は、職業、所得、教育、性別、地域環境、社会心理など多くの社会経済要因から生じる。健康の一つの代替指標として平均寿命を捉えると、富裕層ほど平均寿命が長いという調査結果がある。 所得が多ければ健全な食生活や運動習慣が身につき、疾病予防のための保健医療資源へのアクセスも容易だからだろう。もちろん、健康だから所得が多いという逆の因果関係も想定される。
世界中のほとんどの地域で、男性の平均寿命は女性より短い。これ、生物学的に「女性のほうが強い(男性のほうが弱い)」から、と、何となく常識のように考えられていますが、実は誰も証明したことはありません。記事にもかかれているように、人間は社会的な動物。性による寿命の差も、社会的な影響を色濃く受けます。
健康格差はなくすことはとても難しいのですが、個人の責任(個人が自由に選択した結果寿命が短い、といった状況など)だけでは説明できないほどの格差や、個人の力では解決できない格差については、社会環境を整えることで対処するべきと考えます。性による健康格差について、日本の状況を見ると、記事のように、(特に景気低迷が続いた90年代以降)男性の平均寿命の伸び悩みが目立っています。中年男性のメタボや自殺など、対策すべき時期では、と私は思います。
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