脳に微弱電流、かゆみ抑制…アトピー治療に期待
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yomiDr(読売新聞) 2015.08.17 UPDATE
(2015年8月17日 yomiDr(読売新聞)より) 生理学研究所(愛知県岡崎市)は12日、感覚運動調節研究部門の柿木隆介教授(62)(神経科学)らの研究グループが、脳に微弱な電流を流すことでかゆみを抑えられることを世界で初めて突き止めたと発表した。慢性的なかゆみを訴えるアトピー性皮膚炎患者などの治療に効果が期待されるという。研究成果はオランダの神経科学誌「クリニカル ニューロフィジオロジー」9月号に掲載される。
アトピー性皮膚炎では、かゆみが患者の生活の質を低下させる重要な症状の一つです。かゆいところをかいてしまうことで、皮膚炎を悪化させたり、細菌などへ二次感染して可能させたりといった問題を起こします。
この「かゆみ」に対して、脳の一部に微弱な電流を流して抑制する技術についての基礎研究です。かゆみ予防というと、かゆい部分に薬を塗るなどが従来の方法ですが、「かゆい」と感じるのは結局は脳。そこで脳にアプローチしてみた、というのは大胆な発想ですね!
安全にこういった技術が開発されていけば、治療の選択肢が増えてよさそうです。
この実験の詳細がまだ公表されていないため、どれだけ研究結果が妥当かどうかは判断できませんが、比較群がいるかどうかなど、少し気になる点があります。つまり、「電気をあてる群」に加えて、「電気をあてるふりして実は当てていない群」についても、実施前と後のかゆみの変化を測定して、両群を比較する、というプロセスで検証することがこの手の実験では通常求められます。そうしないと、電気の効果なのか、治療っぽいことをしてもらったことで気分的にかゆみがおさまっただけなのかを区別できないからです。
蚊に刺されたときに頭に向かって「ビビー」と電気をあてるような新しい「かゆみどめ」なんてのも開発されるかもしれませんね・・・などと、最近家の周囲の蚊が狂暴になってバンバン刺してきて困ってる私はとっさに考えてしまいました(商品名「ニュー電気ムヒ」 ビビッと即効!みたいな)。
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たかはし
痒いと思ったらつねる
という習慣があるわたしは、痒いより痛いを感じさせるように自然としていたということですね
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