40~64歳の末期がん患者、6割が介護申請せず
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yomiDr(読売新聞) 2015.12.22 UPDATE
(2015年12月21日 yomiDr(読売新聞)より) 働く世代(40~64歳)の末期がん患者の約6割が、介護保険を申請しなかったという調査結果を患者支援団体が発表した。 介護保険が利用できることを知らず、病院からも勧められなかったのが大きな理由。調査したNPO法人HOPEプロジェクトの桜井なおみ理事長は「病院側から、自宅での生活に必要な情報を提供してほしい」と話している。
介護保険が利用できることを知らなかったとのこと、とても残念です。
介護保険は、通常は65歳以上の方が適用になりますが、次に述べる16の特定疾患に該当する方は40歳から利用することもできます。
具体的には、下記の16の疾患です。
1.がん≪がん末期≫(医師が一般に認められている医学的知見に基づき回復の見込みがない状態に至っ
たと判断したものに限る。)
2.関節リウマチ
3.筋萎縮性側索硬化症
4.後縦靭帯骨化症
5.骨折を伴う骨粗鬆症
6.初老期における認知症(アルツハイマー病、脳血管性認知症等)
7.進行性核上性麻痺、大脳皮質基底核変性症及びパーキンソン病 ≪パーキンソン病関連疾患≫
8.脊髄小脳変性症
9.脊柱管狭窄症
10.早老症(ウェルナー症候群)
11.多系統萎縮症
12.糖尿病性神経障害、糖尿病性腎症及び糖尿病性網膜症
13.脳血管疾患(脳梗塞、脳出血等)
14.閉塞性動脈硬化症
15.慢性閉塞性肺疾患(肺気腫、慢性気管支炎等)
16.両側の膝関節又は股関節に著しい変形を伴う変形性関節症
http://www.mhlw.go.jp/topics/kaigo/nintei/gaiyo3.html
先日読んだ鳥居りんこさんという方の本の帯に、こんな象徴的な記載がありました。
「福祉は 自己申告 だからね やった人だけ トクする しくみなんだよ」
〝トク"という言葉が適切かどうかはさておき、必要な人にきちんと届くようにするにはもちろん仕組みづくりも必要ですが、「こんなことが困っているの、私」ということをしっかり発信していく、ということもとても大切なのでは、と最近特に思います。
昔のように、いわゆるおせっかいおばちゃんがたくさんいるわけではありません。
「困っているかどうかわからないから、そっとしておいた」ということも多いのではないかと思います。
子供たちには「分からなかったら自分から聞くように」と促しますよね。
新入社員には「やることがわからなかったら、自分から聞くように」と指導しますよね。
年齢が上がっても、知らないことは教えてもらい、困ったらSOSを自分から発信することは、何も恥ずかしいことでも恐ろしいことでもなく、とても必要なことなのだと改めて思いました。
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