上野千鶴子さん、なぜ「女」は辛いのですか?
- 3,300
- 5
- 0
東洋経済オンライン 2016.02.03 UPDATE
(2016年2月1日 東洋経済オンラインより) 妊娠・出産で会社を辞めざるをえなくなる、育休から復帰後は会社に居場所がない、夫が家事育児を手伝ってくれず心身ともに追い詰められる――。結婚・妊娠・出産といったライフイベントによる生活の変化に苦しむ女性は多いものです。「男女平等は当たり前」と言われて育ってきたいまの20~30代の中には、そこで初めて自分が「女」だったと気づく人も少なくないのではないでしょうか。 日本のフェミニズムを引っ張り続ける上野千鶴子さん(東京大学名誉教授)は、現実に苦しむ女性たちに向けて、これまで大事な言葉をたくさん発信してきました。新著『上野千鶴子のサバイバル語録』でも紹介された過去の名言を振り返りつつ、上野さんにそれらのメッセージの背景と今の思いについて語っていただきました。
上野千鶴子先生という,何十年も前から社会の中における女性の位置付けを,時代背景,経済的な背景,政治背景などから読み解き,本当の意味での男女平等と何か,を解いてこられた先生の記事です。
私自身もずっと働いたり学んだりしながら行ったり来たりしていますが,日本にいる時にはやはり,なんでこうなるかな〜,なんでこんなことわからないのかな〜と思うことがありました。
これは残念ながら,経験した人にしかわからない違和感であり,ある意味屈辱感と言えるものに近いかもしれません。
こればっかりは,日本社会の「初期設定(デフォルト)」を作ってきた男性にはわからない感覚だと私も思います^^;
私が勉強を続けている社会疫学という領域では,男性と女性の仕事に対する感覚の違いを明らかにする論文がいくつも出されています。
一般論ですが,
男性は自分が仕事に投資した時間や体力,知力に対して,報酬や社会的評価が上がれば,前者の投資がいかに大変でも,満足や精神的な健康に繋がる。
女性は,もちろん仕事で満足感を得ますが,それと並行して,自分の時間,子供との時間,家族の時間をしっかり取れなければ満足感や精神的な健康には繋がりにくい。
イギリスにいると,社会の第一線で働いている女性たちの多いこと多いこと。みんな子供がいて,両立しています。みんな当たり前に17時,18時には帰っていきます。18時だと少し遅いぐらいです。にもかかわらず,仕事の質はずっと日本よりも高いこともしばしばです。
文化も考え方も歴史も違う欧米と全く同じものを作り上げることは無理だと思いますが,比較をして,その原因を探り,少しでも誰もが住みよい社会に近づけていくという努力は必要です。
まだまだ日本社会を良くするのりしろは様々な分野に転がっていそうです。
送信完了
いいね!しているユーザー一覧
コメント編集
この著者による他の記事
アクセスランキング
この記事へのコメント